書き手:PLAYFUL スタッフ
コートで、二人の子がボールを追いかけています
たとえば、コートで一生懸命ボールを追いかけている二人の子がいたとします。
外から見える行動は、ほとんど同じです。どちらも、よく動いている子に見えます。

けれど、内側で起きていることは、少し違うかもしれません。
連載「PLAYFULの考え方」第3回は、being(どう在りたいか)と doing(何をするか)の話です。
よくいただくご質問
「うちの子は言われたことをきちんとやるし、練習中もよく動いています。それなら大丈夫、ということでいいんでしょうか?」
これも、よくいただくご質問です。
私たちの答えは、こうです。
「よく動いているのは、素敵なことです。ただ、行動が積極的だからといって、その子が自分の気持ちを大切にできているとは限らないかもしれません」
同じ行動でも、内側は違う
さきほどの二人の話に戻ります。
- 自分軸(主体的)で動いている子……「やってみたい」「あのシュートを決めたい」。自分がどう在りたいかが出発点になっています。
- 他者軸(客体的)で動いている子……「ほめられたい」「怒られたくない」。他の人からどう思われるかが出発点になっています。
他者軸で動くこと自体が悪いわけではありません。人は誰でも、まわりの目を気にしながら生きています。
ただ、「怒られたくない」という消極的な気持ちから、積極的に見える行動が生まれていることがあります。
これは大人からはとても見えにくく、「よく頑張っている子」として通り過ぎてしまいやすいところです。
反対に、大人が振り向いてくれないときに、注目を得るために激しい行動が出ることもあります。これも、内側は「見てほしい」という気持ちです。
(これはあくまで「たとえば」の一般的な描写です)
私たちが見ているのは、行動の手前にあるもの
だから私たちは、行動ゝのものよりも、その手前にある気持ちを見るようにしています。
うまく動けている日も、動けない日もあります。その日の行動の量で、その子を評価することはありません。
「今日は、どんな気持ちでここにいるんだろう」。私たちが知りたいのは、そちらのほうです。

「やりたい」が育つ順番|子どもの主体性が育つまで
自分の内側から出てくる「やりたい」は、いきなり生まれるものではありません。私たちは、次のような順番があると考えています。
- 安心……自分の気持ちを素直に出しても大丈夫だと思える
- 承認……出した気持ちを、まわりに受け止めてもらえる
- 主体性……内側から湧いてくる気持ちで動きはじめる
- 自信/自己肯定……やりたいことができなかったけれど、挑戦した自分・悔しかった自分を認められる
大切なのは、4番目が「できた」だけではないことです。
うまくいかなかった日に、挑戦した自分をそのまま認められること。それも、この順番の到達点だと私たちは考えています。
そして、この順番の1番目と2番目は、こども一人ではつくろません。まわりの大人がつくる場と声かけが必要です。
だから私たちは、こどもだけでなく、大人も一緒にコートに入る形をとっています。
「何をするか」より「どう在るか」
being と doing という言い方をすると難しく聞こえますが、doing は「何をするか」、being は「どう在りたいか」です。
私たちは、doing を否定しません。シュートが入るのは嬉しいし、できることが増えるのは楽しいことです。
ただ、doing だけを追いかけると、「できない自分はダメだ」という気持ちが残りやすくなります。
being が土台にあれば、できてもできなくても、自分はここにいていいと思えます。
私たちは、doing を応援しながら、being を守ることを大切にしています。
そういう場所を、静岡の体育館でつくっています。よかったら、一度見に来てください。初回の体験は無料です。
次回予告|第4回「自己肯定感って、結局なんですか?」
よく聞く言葉ですが、意味があいまいなまま使われがちです。私たちが考える自己肯定感の中身と、それが育つために必要なものについて書きます。
